日本の紳士服業界においてこのお二人の名前は外せないでしょう。
磯島定二先生と貝塚正高先生。このお二人が現代の製図基礎となる部分を担ったと言っていいと思います。先生方の著書は技術の基礎的な事が書いてあり今でも通用します。
共に胸寸式(ロングメジャー)を元にした製図ですが、貝島先生は短寸式にも触れています。短寸式が良いか胸寸式が良いかについては色々意見が分かれる所ではありますが、私感では併用しているテーラーが多いと思います。胸寸式と言っても一部の線を胸寸から割り出すだけで、全てを胸寸から割り出すわけではありません。肩は当然肩幅寸法を参考にしますし、背幅や胸幅の短寸を採って製図に反映させたりもします。
時代も進み個性が強く反映された製図も見かけますが、元を辿って行けばどこかでこのお二人の名前が出てくると思います。このお二人より以前となると佃鶴三郎先生辺りになるのではないかな…
ちなみに私は肩先からバストラインを設定するという製図方法で珍しい部類に入ると思っていますが同じ製図方法の方はいるのでしょうか?